だから、わたしは ここにいる。
木の葉の寝どこも 瓦の道も
あったかくって ねむくなる。
空がきれいに滲んだら、
ひとつ、ふたつ、灯りと笑顔。
だから、ほんとは 一緒にいたい。
やっと見つけたその場所は、
切ないほどに やさしくて
すべてを ふんわり包んでくれた。
もう大丈夫。安心してね。
遠くでチリンと鈴が鳴る
おねだり ぐっすり 大あばれ
イタズラ 気まぐれ 鬼ごっこ
あたりまえに過ぎていく
今を うんと 抱きしめて
小花をたどって、石ころ弾いて、
いつもの塀に飛び乗って、
草むら覗けば とおせんぼ
知らない道を 追いかけて
たまには 遠回りしてみよう
ぱたん ぱたん
しっぽを ゆっくり
ぱたん ぱたん
幸せは そんなふうに
満ちていく
写真…青塚博太 文…伊藤玉緒
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