ケンカした。
昼寝した。
隙間を歩いて 雨宿り。
大切だったのに。
またひとつ
消えてしまった。
次の屋根、
さがしにいこう。
砂道ころげて でんぐり返し
みんなでたくさん笑ったね
愛おしいあの日の香り
草の葉だらけの時が過ぎ
ポトンと落とした贈り物
お帰りなさい。
ありがとう。
また来てね。
スリリングな夜がやってくる。
背中をコンクリートにこすりつけ、
クルリとしなやかにひるがえり、
闇から闇へ ひた走る。
今だ、
急げ!
ライトが照らしたその瞬間、
ひと声鳴いて
ニヤッと笑った。
あ、また見てる
まっすぐな目で ひっそりと
まあるいからだを
くるくるまわして
こんなに鳴いても 大あくび
明日は もっと 近づける?
いつか きっと 友だちに。
懐かしそうに見上げてた
儚く消える白い雲
遠い遠い野の記憶
フフっとくすぐる 愛しい匂い
そのとき君は 寝そべって
静かにそっと ぎゅっとした
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